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04/14/2012    更新。   長沢著。
うん。

わかってる。言いたいことはわかってる。



「お前、言ったよな!?

今年はちゃんと更新するって言ったよな!?」

ってことでしょ?


まあまあそんなに冷めた顔しないで、ちょっと俺の話を聞けって。

俺の、俺の、俺の話を聞けって。

五分だけでもいいから。






これたぶん、前にもここで書いた気がするんだけどさあ。


俺ね、普段タバコ吸う人なんだけど。

もうかれこれ十年以上経つから、それなりにベテランだよね。

で、そんな俺も、二十代の前半に一回タバコやめたことあるのよ。

健康の為、とか思ってたのかな?よく覚えてないけど、とにかくタバコ吸うのをやめたのよね。

食後とか仕事の休憩とかも、我慢して。

それなりに吸ってなかったんだけどね。


タバコやめる人ってさ、大概最初は「ウオー!」ってなりながら我慢してるじゃない?

あれって、一本でも吸ったらまたやめられなくなっちゃうから、だと思うんだけど。


で、考えたの。

俺ってさ、そんなに意志弱いオトコなのかしら?って。

たかだか一本吸ったくらいで、この禁煙が駄目になってしまうような、そんな弱いオトコなのかしら?って。


だからさ、思い切って吸ってみたんだよね、タバコ。

そしたら案の定。余裕でその後も禁煙出来たし。

一本吸ったくらいで俺の意志は揺るがないわけ。

マジでね、そこらの凡人と俺を一緒にするなよ!ってな感じ。


当然ね、一本だろうが二本だろうが。

禁煙中に吸ったところで、その気持ちが折れる事はないよね。

「典明」っていう名前、もともとは「揺るぎない意志」っていう意味なんじゃなかろうかって、親に確認したくらいだからね。


あの禁煙からもう十年くらい経つかな。

今ね、だいたい一日一箱のペースでタバコ吸ってんだけどね。

一箱つったら20本なわけだけど。


凄くない!?

一日20本も吸っててさ、全然揺るがないからね。


禁煙。


十年だよ!?十年間、毎日欠かさず20本近く吸ってるのに、まだ禁煙中だからね。

イチローのさ、十年連続200本安打と同じだよね。

もうなんか数字の字面が似てるし、たぶん同じくらいの偉業だよね。




そんな揺るぎない意志を持つ俺が、だ。

自分から言い始めた「今年は更新します宣言」をおいそれと破棄すると思うかい?


心外!!心外なんですけど!!

そんなダサいオトコだと思われていた事が心外なんですけど!!


逆だから。むしろ、デカ過ぎる器を持つオトコだから。

普通のやつならね、「更新するって言ったのにもう三日も空いちゃったよ!」ってビビるんだろうね。

ちょっと余裕のあるやつでも、まあ一週間も更新しなけりゃ口をパクパクさせて焦るとこでしょ。


俺の前回の更新、いつだったか覚えているかい、子猫ちゃん達?

先月の23日さ。


先月の23日つったらね。

あの頃の中学三年生は、今ではもう高校生。

中学生と高校生の壁、経験した人間ならわかるだろう?

たかだか一年の差だけれども、そこには大きな大きな壁があるのだよ。

中学生からしたら、高校生活なんてほとんど都市伝説みたいなもんだから。

中学生から高校生になるのってさ、そういうでかい壁を超えるって事なわけ。


で、その大いなる壁を越えて。

俺は微動だもせず更新してないわけ。

「今年は更新します」って自分で言ったのに。


動揺ゼロだからね。

もう、何週間かぶりに更新している今。

何飲んでると思う?今、何を飲みながらこれを更新してると思う?


バーボンだよね。

バーボン飲んじゃってるよね。


なんつうの?余裕、っていうのかしら?

大人だから、ってだけじゃ説明つかないよね、この余裕。

まあ、俺の成せる技だろうね。






そもそも。そもそもの話。

ここを読んでるみんながみんなね、「更新してないじゃないか!」って言うよね。

ホントかな?ホントに更新してなかったのかな?


いやいや、まあそうだよ。

確認してもらったらすぐわかるけどさ。

この日記の前の日記は、数週間前だよね。それは間違いないよね。

まあ、今までのペースから考えても「更新してない」部類に入るだろうね。


どうかな。

ここを今読んでる君はさ、どのくらい前から読者なのかな?

それこそタバコを吸っているのと同じくらいは続いている日々徒然なわけだけど。

ブログというコンテンツが廃れはじめている現状で。

未だにここをチェックしているということはだね。まあそれなりにヘビーユーザーだと思うのよ。

言ってみれば、手練。日々徒然の手練なわけでしょ。

俺の日記の冒頭読んだ時点でね、最終的な展開読めるくらいのスキルはついてると思うのよ。



そこまで来たらさ。

もうね、更新はされてるって。

あなたの日々徒然は、すでに更新されてるって。

三月後半に出会った、俺が何を言っても「承知しました」っていう家政婦のアレばりの返事しかしない、

中国人のお客の話とかもさ。

もうお前の心には届いてるって。届いてるはずだって。


ウェブ上を飛び交うものだけが真実ではないから。

科学がいくら発展しようとも、人と人を繋ぐものはいつだってアナログ。

そういう事だと思うんだよなあ、俺は。






つうかさあ。

なんかいつも「更新しなよ!」ってお前は言うけどさ。

なんなの?そんなの俺の勝手じゃないの!?

俺がどう言おうと、何をしようとお前には関係なくない!?


もしかしたら・・・お前さ。

俺の事、好きなんじゃねえの!?

だからいつも俺にそうやってつっかかるんじゃねえの!?

図星かあ!?




・・・いや、なに黙っちゃってんだよ!!

これじゃお前がホントに俺の事好きみたいな空気じゃん!!


冗談!冗談だよ!!

あんまりお前が更新しろってうるせえからさ、冗談で言っただけだって!!

心配しなくても、お前が俺の事好きだなんて微塵も思ってねえよ、バーカ!!




え?俺の方こそお前の事どう思ってるのかって?

べ、別にどうも思ってねえけど!!


はあ~!?

なんで俺がお前みたいなブスの事好きになるんだよ!!

お前の事好きになるくらいなら、釜本の頃の日本代表ユニフォームのピチピチの短パンを私服にする方がマシだから!!




泣いてんのか・・・?お前、泣いてんのか!?


嘘だって!!悪かったよ、俺が言い過ぎたよ。

いや、釜本にもそうだけど、お前にも失礼な事言ったと思ってるって。


別に、あれなんじゃねえの?

俺は全然そうは思わないけど、なんか周りのやつでお前の事可愛いって言ってるやつもいるし、

世間的にはそこまでブスでもないんじゃねえの~?知らねえけどさ!




・・・お前、何ニヤニヤしてんだよ!!

なんだよ、からかってんじゃねえよ!!

嘘泣きだろ!さっきの嘘泣きだったんだろ!!


うわあ、超腹立つわ。マジでむかついたわ~。

もう絶対ブログ更新しねえわ。もうお前が何言ってきても絶対更新しねえから。





まあ、お前が俺の彼女になるって言うなら・・・ブログ更新してやらないこともないけど・・・な。








っていう流れを。

「もしも石原さとみがこのブログの読者だったら」っていうシチュエーションで考えてニヤニヤしてる俺。

今年で33歳。

ちょくちょくアイドルのライブ行ったりしながら、彼女は十年くらいいません。
CLUBしょ、ってご存知ですか?

ダッシュボード、エッセンシャルにて超絶ベースプレイを披露する、しょうじ。

そのしょうじが一年前からはじめた世界最小アンダーワールドDJパーティーを謳う、

クラブイベントです。




およそDJなどほとんどやったことのない身内を集めてはじめたこの企画。

記念すべき第一回目は、客が二人でした。


どこから情報を仕入れたかわかりませんが、可愛らしいお嬢さんが二人やってきて。

もう俺達、恐縮しまくりだよね。

何を期待してお越し頂いたかは定かではないですけど、おおよそ「クラブ」とはほど遠いそのノリ。

さすがに俺達出演者陣もいたたまれなくなって。

二人にお酒奢ったりしてもてなしたんですけどね。



第二回目のはじまる時間のちょっと前、早めに集まった俺等で話してたんですよ。

「あの子等には悪いことしたよなあ。もう二度と来ないよなあ」なんて、

酒飲みながらああでもない言ってたんですけど。

で、いざ開演時間の十二時になって。

ひょっこり二人がドアを開けてやってきて。

俺達、爆笑ね。

「来るんかい!!」って。



また、しょうじがすげえのが。

一回目、二回目と貴重な自分のイベントのお客様であった二人を、

二回しかあったことのない、名前以外のパーソナルなことも知らない二人を、

三回目でDJとして招くという暴挙。


いやいや、客いなくなっちゃうから!!

それ、下手したら一回目より客いなくなっちゃうから!!

もうこの時点で頭おかしいんですけどね。



CLUBしょが他のクラブイベントと一線を画すのは。

今のエピソードに代表される、しょうじの暴走ぶり。


客がおそろしく少ないのがわかっていながらの、グッズの充実ぶり。

第一回目からオリジナルTシャツを用意してきて。

これはまあ、バンドマンであればなくはないですけど。

そのうちにキャップ、パーカーと手を伸ばしていって。

最終的にエコバッグまで作りましたからね。

で、俺の「これ、12インチのレコードちょうど入るサイズだな」の発言を受けて。

「それだな!」ってことで、それ以後商品名が「エコードバッグ」に変わりました。


なおかつ、何を思ったのか。

クラブイベントに必要なものは何か?って必死に考えたんでしょうね。

しょうじ、クッキー焼いてきました。「CLUBしょ」ってロゴの入ったやつ。

もちろん、今までクッキーなんて焼いたことないですよ?

CLUBしょの為にイチから勉強して。


クッキー出して三回目くらいのときに言ってきましたからね。

「ねえ・・・クッキー、いる?」って。

ちなみにそれ以後、クッキーの登場はありません。




そんな、型破りDJパーティーCLUBしょ、が。

四月でめでたく一周年を迎える事となりまして。

四月の二十八日に、お昼からノンストップ10時間で一周年記念企画をやることになったんですよ。

CLUBしょ皆勤賞である俺とさっき書いた二人(CLUBしょガールズ)の三人はもちろん、

今までを彩った数々のDJ陣の出演。

そしてぺいぺいちゃんや俺のやってるラップユニットのライブもあったりして。

盛りだくさんな内容になっておるわけですが。



そんななかね。

ちょっと前にしょうじからライブの打ち上げかなんかでこんなこと言われまして。

「長沢の妹さ、CLUBしょ出てくんねえかな?」って。


ご存知の方もいるとは思いますけど、俺、妹がいましてね。

今までに一、二回は俺等のライブを見に来たこともあって、そんときにしょうじとも会ってはいるんですけど。

だからと言って特に普段からライブにいくような人種でもなし、

ましてやDJなんてやったことあるわけないんですよ。


俺ね、しょうじとは。

二十歳くらいから苦楽を共にしてきた仲間なわけですよ。

奇しくも俺と同い年、そしてこの一年の活動でさらに絆は深めてきたわけで。

もうね、皆まで言わなくとも、しょうじの考えてる事はお見通しなわけ。


つまりね。

「『DJ長沢の妹』って字面、爆笑じゃね!?」って事。


ノリ。それも悪いやつの方の。

翻ってみるに、彼の所属しているダッシュボードの名物企画ピンポンパンクだって、

言ってみれば悪ノリの産物で数々の伝説生み出してきたわけですから。

俺達には脈々とその血が流れているんだろう、と。

そういうことですよ。



さっそくね。妹にオファーですよ。

なるべく「いきなりDJさせるという事実」をごまかす感じで攻めてみました。


「あのさあ、4月の28って休み取れる?土曜日なんだけど。」

「28?土曜日かあ~。ちょっと厳しいだろうなあ。なんで?」


妹、飲食店に勤務しているので。土日に休みはなかなかないのは知ってたんですけどね。

ここでとりあえず本題を切り出してみることに。


「しょうじ、いるじゃん?お前も知ってるじゃん?あいつがDJイベントやってるのよ。」

「ああ、お兄ちゃんがよく出てるやつだ。」

「そう、それ。それがね、4月に一周年でお昼から企画するんだけどさ。

しょうじがそれに、お前に出て欲しいんだって。」

「は!?あたしが!?なんで!?」


いや、そりゃそうですよ。

俺だって、いきなり「来月のママさんバレーの試合に助っ人で出てくれない?」って言われたら、

120パーセントの確率で断りますから。


「それ、何で出るの?」

「いや、DJで。」

「DJ!?DJってなんか喋ったりするんでしょ!?無理無理、絶対無理!それ、仕事休めても絶対ヤだよ!!」


完全に小室世代である妹のDJのイメージがtrfのそれであるのはとりあえず置いといて。

ひとまずDJがいかに楽しいか、そして素人でも出来るかを懇々と説明してみました。

そして、とどめの一撃として。

「お前が出たら、バカウケなんだけどなあ」という言葉を添えて。



俺ね、小学生の頃から。

一番勝つのは面白い事をしたやつだと思って生きてきたんですよ。

妹はね、そういう俺と共に育ってきたわけで。


思えば中学生の頃。

俺が三年、あいつが一年だったあの日。

部活紹介でのコント、生徒会選挙での漫才をやった俺を見てきているわけで。

つまりあいつはね、「素人でも、ぶっこめばそれなりにウケる」ということを知っているわけです。

すりこみ、ですよ。一種のすりこみ。

「バカウケ」という言葉で心揺さぶられるはずなんですよ。


ひとまず強引に「仕事休めるか確認だけでもしてみてよ」って。

「いやあ、たぶん無理だと思うよ~。」って乗り気ではなかったんですけど。




その二日後くらいに。

妹が仕事から帰ってきてね。

何も言わずに晩酌しはじめて。しょ、の事には一切触れなかったもんで。

こりゃダメだったんだろうと。

まあ、はなからハードルは高かったし、正直ないだろうなとは思ってたんですけど。

一応聞いてみたんですよ、「仕事休めた?」って。




「ああ、店長に聞いたら大丈夫だって。だから出られるよ。」




出んのかよッ!!

仕事休めたら出んのかよッ!!



いや、もちろん俺が言う台詞ではないですが。

今年で三十路をむかえた飲食店勤務の女子がさ、

いきなり「クラブでDJやってよ」つって、おいそれとOK出すものなの!?

大丈夫かよ!!


まあでも、そこはやっぱり不安ではあるらしく。

もう、質問攻め。


「ていうか、DJってなにするの?曲かけてればいいの?曲って何かけてもいいの?

途中でなんか喋ったりするの?曲かけてる間はみんなは何してるの?」



って、

中一かッ!!

中一英語かッ!!


「DJはなにをしますか?

曲はなにをかけますか?

DJの中にTakashiはいますか?

曲をかけている間はKenはなにをしていますか?

曲をかけている間、Kenはオレンジジュースを飲みますか?

はい、飲みます」

かッ!!



でまあ、なにはともあれ。

しょうじに、この朗報を伝えるべく、メールしました。


「妹、仕事休めたからCLUBしょ出るって。」


ほどなくしての、しょうじからの返信。




「出るのかよ!仕事休めたらCLUBしょ出るのかよ!!」



な?わかるだろ?

仲間であるって事はつまりさ、価値観が共有出来るって事なんだぜ!




ということで。

4月28日は秋葉原リボレ101スタジオに、お昼の12時に集合だ!!
03/10/2012    サイン。  長沢著。
ちょっと前の話になりますけど。

我々4T、記憶が確かならば三回目の「大学」でのライブをしてきました。

千葉工業大学のハワイアンクラブというサークルに御呼ばれして。


いやあ、いいもん見せて頂きました。

ツイッターにて知り合った企画者。うちのコピーバンドをやってるって言うんですよ。

コピーバンド、ですよ!?

コピーなんてね、することはあってもされることなんて想像もしないじゃないですか。

こりゃあ実際に見るしかないだろうということで。

当日を楽しみにしてたんですけど。


蓋を開けてみたら、ライブには出ないっていうんですよ。

我々も含めて学外から招いた4バンドのみのライブで。

聞いたときは非常にガッカリしたんですけども。


でもまあ、あれだよね。安西先生、言ってましたから。

「諦めたらそこで試合終了だよ」って言ってましたから。

ライブ中のMCで無茶ブリしまして、一曲だけ演奏してもらいましたよ。


俺、最前列で見てたんですけどね。

なんつうか、ブワーっときてしまいまして。

何が、かは自分でもよくわかりませんけど。

直樹と一緒に高校の卒業式で初めて人前で披露したハイスタ。

エフェクターの存在すら知らなくてヘッポコな音だったけど、それでも終わった後の凄い「やりきった」感。

あれから十数年経って、自分のバンドのコピーをしている彼等。


たぶん、俺以外で日本に一人いるかいないかじゃないですかね。

自分のバンドの曲でダイブしたのって。


初心に帰る、ともちょっと違うんですけど。

とにかくいい経験をさせてもらいました。




んでね、ライブはじまる前に。

企画者の子が我々のところにうちのアルバムを持ってきて。

「サインしてください」って言うんですよ。

正直ね、今までにも数えるほどではあるけど、したことなくはないんですけど。

もうね、どうしていいかわからないよね。

サインって!!俺がサインって!!ほんと、申し訳ない気持ちでいっぱい。

「お父さんお母さん、ごめんなさい。典明は今、調子にのっています」って、

心の中で謝りながら書きましたからね、サイン。


しかも、ライブ終了後。

うちのTシャツ来た、おそらくそのサークルの女の子なんですけど。

ピッカピカのギターを持ってきまして。

「4T、大好きなんです!これにサイン貰えますか!?」って。

見たらさ、けっこう高いやつなんですよ。しかもおそらく、買ったばかりの。

ダメでしょ。これ、絶対書いちゃダメなやつでしょ。



いつか彼女が結婚して、子供も生まれて幸せな家庭を持って。

子供がね、物置から古びたギターを引っ張り出してくるんですよ。


「お母さん、これなあに?」

「あら、懐かしいわね。これはね、お母さんが昔使っていたのよ。」

「え?じゃあお母さんもみんなの前で歌ったりしてたの~?」

「そうね、これを弾きながら歌ったりもしたわね。あなたが生まれるずっと前の話だけど。」

「え~、ちょっとやってみてよ!!」


弦も錆びきったそのギターを、子供から懐かしそうに受け取る彼女。

よみがえる、大学時代の様々な思い出。

そして、ふと目に入る、ギターの裏面。


きったねえ「長沢」の二文字。



って、アアァーーー!!!

マジすいません!!マジですいません!!

幸せな家庭に土足で踏み込むような真似してマジですいません!!!


だから俺、言ったじゃないすか~!!

「ほんとにこれに書いちゃっていいんですか?」ってあのとき何度も念押したじゃないっすか~!!

ほら、子供ちょっとヒイてるから!!

はやく!はやくしまってくださいよ!!


もうね、書きましたよ。書いちゃいましたよ。

きっちりメンバー四人でそこにサインしてきちゃいましたよ。


マジでね、こんな生活がひと月も続いたら。

絶対調子乗るわ。調子というビッグウェーヴに、ボード片手に突っ込むわ。


俺、絶対ツアーの宿泊先で。

女呼んでドンチャン騒ぎするね。

そんでもって窓からテレビ投げるね。





それでふと。

俺のサインにまつわるエピソードを思い出したんだけど。



俺が中学三年生の頃。

うちの中学に落語家さんを呼んで、落語を聞くっていうイベントがあったんですよ。

まあ、当時落語なんてまったく興味なくて。

興味ないっていうか、むしろ「落語なんておっさんのものでしょ」くらいに思ってたんですけど。


その日は三人の落語家さんがいらっしゃって。

二人は知らない人だったんですけど。

その日のメインにあたる方が桂三木助さん(四代目)という方でして。

落語なんか、って軽く思ってた俺でも知っていた人物。

おお、芸能人だ、なんてちょっとミーハーな気持ちでいたんですけどね。


一人目の方の落語聞いてたときはね、正直ちょっと退屈だったんですよ。

だよね、やっぱ落語ってそんなもんだよね、って。

でね、二人目の方が。

たぶん、中学生相手っつうことでね。考えてきたんでしょうね。

下ネタ連発の話で。これはさすがに俺等にウケまして。

横で渋い顔してた先生を尻目に「なかなかやるなあ」なんて生意気にも思ったんですけど。


でね、ついに真打登場と相成りまして。

素人も素人ですけどね、思ったんですよ。「あの人の後で大丈夫か?」って。

あれだけウケた後、最初の人クラスの落語だったらやっぱり退屈しちゃうぜ?って。

お前はどんだけ偉いんだよって話ですけど、まあそう思ったわけ。


あれだよね。勉強したよね。

「名前が知れてる人は腕がある」ってのを、長沢典明は15歳にして目の当たりにしたよね。


引き込まれるって、ああいうことを言うんだな、と。

話し方もそうだけど、所作のひとつとっても前の二人とはレベルが違って。

たぶん、オーソドックスな演目だったとは思うんですけど。

ただ、面白かった。

なるほど、世間で言う「落語」ってのはこれのことか。

長い歴史を持つにはそれなりに理由があるんだ、と。

落語を「おっさんのもの」とか思ってた自分が恥ずかしくなったよね。



もう、テンションがあがってしまいまして。

俺ね、生徒会副会長だったんですけど。

生徒会ってことはつまり、生徒を代表して落語家さんを招く役割でして。

終わった後に楽屋(つっても体育館の袖の簡素なものでしたけど)に挨拶に行ったんですよ。

とにかく失礼のないよう、感謝の言葉を述べて。

俺等みたいな若造にもきちんと挨拶してくれて、

ああ、やっぱ一流ってこれだぜ!なんてさらにテンションあがったりしまして。


でね、たしか。

先生が生徒会の人間用に色紙を用意しててくれたんですよ。

サインをもらう用のやつ。

で、もともと話してあったのかしらないけど、桂三木助さんに一筆書いて貰いました。


生徒会、五人いたんですけどね。

一人一人違う言葉を書いてくれまして。

川柳、だったんですよ。

俺に書いてくれたのはこんなのでした。



「夏痩せと 答えて後は 涙かな」



もうね、意味はよくわからないけど。

とにかく、さっきあの落語をした人が目の前で書いてくれた事に興奮したまま、帰宅しました。



家に帰って。

さっそく母親に今日の興奮を伝えて。

貰った色紙も見せたんですけど。

さすが、年取ってるだけありますよね。

母親が、色紙の川柳の意味を教えてくれました。


「これはね、『失恋して食事も喉を通らなくなって痩せたのを指摘されて、夏痩せ、ってごまかした』って意味よ」って。


なるほど。

だから最後に涙してるのか。

すげえな、この短い文章の中に、そんな意味が込められてたんだな。




って、


渋いよッ!!

渋すぎるよッ!!


俺、中三ッ!!

ゴミ箱はティッシュでいっぱいです、でお馴染みの中三ッ!!

失恋くらいじゃ飯は余裕で喉を通る育ち盛りですってッ!!



個別に書いてくれたし、もしかしたらなにか意味はあったのかもしれませんけど。

桂三木助さんが亡くなって十年近く経つ今、真相はわからないままですね。





あと、サインでもう一個。


この間、DJ用にレコード棚漁ってたんですけど。

12インチの間から色紙が出てきました。



「典明君へ#イジリー岡田」



帰るまで遠足なのと同じように、サインは飾るまでがサインです。
最早ね。

俺達の生活に、「コンビニ」って欠かせないもんだと思うんですよ。

日本人の、少なく見積もっても、まあ90パーセント以上の人は何らかの形で恩恵授かってるでしょ。

もちろん俺も、ほぼ毎日のように利用している人間の一人なんですが。



肉体労働者の旺盛な食欲から、昼下がりのOLのスイーツ欲まで満たすそのラインナップ。

ソフトドリンクはもちろん、アルコールから、なんならアルコールでやられた後の対処までカバー。

「人生を変える言葉」なんつう書籍から、エロまでケアするその本棚。

かと思えば公共料金の支払いまで出来て、なんならライブチケットの発券までしてくれて。

で、それが24時間休まずやってるっつうんだから。




凄くないですか?

正式名称、コンビニエンスストア、ですよ?

便利屋、ですよ?

「俺、便利ですから」宣言。



往々にして、「え~、あたしって良く天然って言われるんだよね~」って自分で言う女は、

まず間違いなく天然ではないし、

「負ける気せえへん」っていう亀田兄弟がだいたい負けるこのご時世。


ハイ出た。

どうせあれでしょ?

スリッパの裏にモップ的なもん取り付けて。

「歩きながら掃除が出来ます!」的な。

その程度の発想で便利謳ってるんでしょ?


っていう、上がりに上がった俺のハードルを、軽々と越えるその便利さ。

金さんに桜吹雪出されたときの、ちりめん問屋ですよ。

もうね、「ハハァーーー!!」ってひれ伏す事しか出来ないでしょ。




と、最近までずっと思ってたんですけどね。

コンビニに対して。


日本にその存在が誕生してから、何年くらい経つんですかね。

少なくとも2,30年は経ちますよね。

俺が子供の頃にはありましたから。


手塚治虫もね、散々警鐘を鳴らしてきたわけですよ。

進みすぎた文明は、いつか必ず歪みが出てくるって。

いつだって身を滅ぼすのは、驕りなんですよ。




某コンビニの。

某コンビニっていうか、セブンイレブンの。


酒とかタバコとか買った時のさ。

年齢確認のボタン、知ってます?

レジの液晶のとこにさ、「あなたは二十歳以上ですか?」って出てきて、

「はい」っていうボタンを押す、あれ。



あれさ。

いる!?



いやね、わかりますよ。

未成年の喫煙や飲酒は違法ですからね。

それを防止する為のものだということはなんとなく想像付きますよね。

つまりは自販でタバコを買うときに必要なタスポと同じ意味合いだと思うんですけど。


でもさ、あれって。

自己申告なわけですよ。

こっちが勝手に申告するだけなわけで。

未成年のやつがさ、嘘ついてたらどうすんの?


そうするとあれだよね。

たぶん「はい」って申告した客の顔みて店員が、

「お客様、本当に二十歳以上でしょうか?申し訳ありませんが身分証明書ございますか?」って流れだよね??



いやいやいや!!

だったら最初から顔見て判断しろよ!!

そこに、ヒャクパおっさんの俺を巻き込むなよ!!



もうね、あれを押すたびにいちいち思うんですよ。

「俺に『二十歳以上ですか?』って!!」って。


32ですよ、俺。

毎年毎年友達の結婚式に五回も六回も出席する未成年がどこにいんだよ!!


一回見たのがさ。

腰の曲がったよぼよぼのおじいちゃんが、コンビニでタバコ買ってて。

店員がさ、言うわけ。「ボタンお願いします」って。



AKIRAかよッ!!

お前は大友克洋の世界感で日常を過ごしてんのかよッ!!

じゃああれかよ、このじいちゃんが泣き出したらビルとかぶっ壊れちゃうのかよッ!!


お前、さすがにそれはないだろうって、横で見ててちょっと笑いそうになりましたよ。




でね。

因果応報。

店側の質の低下は、確実に客の質の低下を招くんですよ。




今日の仕事の帰りに、いつものようにコンビニ寄ったんですけどね。

夕食用の弁当と、タバコを購入して。

弁当の温めを待ってたんですけど。

後ろに一人いるのは知ってたからね、ちょっと横によけて待ってたんですけど。


その客がさ。

全身作業着で、黒いニット帽を深めに被って。

俺が会計してる間もね、ポケットに手をつっこみながら落ち着かないそぶりで。

典型的な「ヤンキー上がりの建設業勤務」みたいなやつだったんです。


案の定、自分の会計の番がまわってきたらさ。

小銭を放るようにレジ前に出したかと思うと、「クールマイルド」って一言。


もうね。

「お願いします」くらいつけろよ、と。


あれ、なんなんでしょうね。店員にタメ語使うやつ。

許せないんですよ、俺。

なんなの?こっちは客だから偉い、とでも思ってるんでしょうか?


たとえ相手の店員が、明らかに自分より年下だったとしても。

そこは絶対に敬語を使うべきじゃないですか。

それが集団生活のマナーってもんじゃないですか。


また、言い方もなんか吐き捨てるようで態度悪くてさ。

もうね、絶対元ヤンキー。

学生時代は喧嘩に明け暮れて過ごしてるはずなんですよ。

ガタイもだいぶ良かったら、腕力に物言わせて好き勝手生きてきたんでしょうね。


喧嘩ならまだいい方で、カツアゲとかもしてるね。

弱い人間の気持ちなんか考えもせず、「なんだよ、全然持ってねえじゃねえか」とか臆面もなく言い放つタイプ。

でさ、働きはじめて、さすがに喧嘩とかはあんまりしなくなって。

「いやあ、俺も丸くなったよ」とか言ってんだよ。昔の仲間とかに。


丸くなったじゃねえよ。普通はみんなずっと丸いんだよ。

お前がバリバリに尖ってた頃から、こっちはこれでもかっていうくらい丸かったつうんだよ。

鬼の首とったように大人になったアピールしてんじゃねえよ。


もうね、たぶん。

こいつの名前、ヤスオ。

よくわかんないけど、昔悪かったぽいというイメージで。

ここ読んでる方でヤスオさん居たら失礼ですけど。

それでも絶対ヤスオね。


「おいヤスオ、今から駅前でカツアゲしに行くけど、お前も行く?」

「ああ~、だりいけど暇だから行こうかな」

っていう会話の流れが、手に取るよう。


お前の暇つぶしで金とられるやつの気持ち考えた事あんのか!!

って言ってやりたい気持ちでいっぱいだよね。

なんつうか、俺の一番嫌いな人種。



まあ、タバコひとつ買うだけですから、当然のようにそいつの会計はすぐ済んだんですけど。

タバコ、440円だったんですけどね。

小銭を投げるように出したとき、百円玉で五枚出したのは確認してたんですよ。

つうことは、お釣りが60円なわけですけど。

そいつさ。タバコをひったくるように受け取ると、一目散に出口に向かい始めて。


またさ、店員が。絵に描いたような気弱な男性で。

お釣りを受け取らずに歩きだしたそいつに「あ、あの・・・」って言いかけて。

見た目がいかついもんだからさ、ちょっと躊躇しちゃったんでしょうね。


そしたらさ、そいつ。

店員に目もくれずに、またもや吐き捨てるように。







「お釣り、募金しといて」って。



もう一回言おうか。

「お釣り、募金しといて」って。






ヤ、

ヤ、






ヤスオォォォォォーーーーーーーッ!!!!!






これはね。

今、思い返してみるとっていうレベルの話だけど。



そう言えばね、あいつがカツアゲしてたのって。

確か病気の妹がいて、手術代を集める為だって風の噂で聞いた事あるわ。


ヤスオが数学のタカハシを殴って停学になったときだってさ。

元はと言えば、タカハシのやつが。

ヤスオの幼馴染みのツヨシが母子家庭だってことを馬鹿にした発言にキレてだったな。


俺、たまたま見かけたんだよね。

ヤスオが、段ボールに捨てられてた子猫に向かって。

「ごめんな・・・うちじゃやっぱり飼えないんだよ・・・」って言いながらミルクをあげてるとこ。





何が言いたかったっていうとね。

人って見た目じゃ簡単には判断出来ないからさ。

セブンイレブンの「二十歳以上ですか?」のボタンは必要だよね、ってこと。